ロボネット情報NO.9

厳しい暑さが続いておりますが、暦の上では秋を迎え、
少しずつ季節の移り変わりを感じる頃となりました。
製造現場では、人手不足への対応や作業負担の軽減に加え、
より柔軟な自動化への関心も高まっています。
今回は、ロボットに「見る力」を加える「ロボットビジョン」についてご紹介します。

今年度の総会の日程が決定いたしました。

【みえ・ロボット推進ネットワーク 2026年度総会】

日時:2026年10月22日(木)15:00~
会場:アスト津 会議室1

当日は総会に加え、講演会も予定しております。
今年度を締めくくる大切な総会・講演会となりますので、
ぜひ多くの皆様にご参加いただけますと幸いです。

講演内容や当日のスケジュールなど、詳細が決まり次第、改めてご案内いたします。

皆様のご参加を心よりお待ちしております。

 

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★今月のワンカット
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💬 現場のひとこと

「部品の置き場所が少しずれるだけで、
ロボットがうまくつかめないことがあるんですよね…」


製造現場では、
「部品の位置が毎回少し違う」
「箱や治具が少しずれてしまう」
といったことも多いのではないでしょうか。

ロボットは、あらかじめ教えた位置へ
正確に動くことが得意です。

しかし、対象物の位置がずれると、
教えた位置だけではうまく作業できないことがあります。

協働ロボットのカメラを使い、対象物の位置を確認している様子

 

 

🔧 事務局メモ

そこで活躍するのが、
カメラや画像処理を使って対象物の位置を認識する
「ロボットビジョン」です。

ロボットに「目」を持たせることで、
対象物がどこにあるのか、
どの向きに置かれているのかを確認し、
その情報に合わせてロボットの動きを補正することができます。

■ ロボットビジョンとは?

ロボットビジョンとは、
カメラで撮影した画像を処理し、
対象物の位置・向き・形状などを認識して、
ロボットの動作に活用する仕組みです。

例えば、

・部品の置き位置や向きを検出し、つかむ位置を補正する
・箱やパレットの基準位置を認識し、作業位置を合わせる
・製品の有無、表裏、種類などを判別する
・外観のキズや欠け、組み付け忘れなどを確認する

といった場面で活用されています。

カメラ画像からランドマークを検出し、基準位置を設定する画面

 

■ 「決められた位置」から「見て合わせる」へ

従来は、部品を毎回同じ場所に置くために、
専用の治具や位置決め機構を使用する方法が一般的でした。

治具は安定した作業に有効ですが、
品種が変わるたびに作り替えや調整が
必要になることもあります。

 

ビジョンを活用すると、
カメラで基準となるマークや部品を見つけ、
その位置のずれをロボットの動きに反映できます。

そのため、
多品種少量生産や、
部品の置き方に多少のばらつきがある工程でも、
柔軟な自動化につながる可能性があります。

■ 導入前に確認したいポイント

ただし、カメラを取り付ければ、
どのような環境でも正しく認識できるわけではありません。

安定した画像認識を行うためには、
実際の現場環境を確認することが重要です。

例えば、

・照明や外光によって明るさが大きく変化しないか
・対象物と背景を見分けやすいか
・金属や透明部品などの反射が影響しないか
・カメラに振動や遮りがなく、必要な範囲を撮影できるか
・必要な位置精度や画像処理時間が工程に合っているか

といった点を確認します。

 

また、カメラで対象物の位置を認識できても、
ロボットが安全に動けるとは限りません。

前号でご紹介した「リスクアセスメント」とあわせて、
設備全体の安全性を確認することが重要です。

🟦 今月のキーワード

「キャリブレーション」

キャリブレーションとは、
カメラで見えている位置と、
ロボットが動く位置の関係を合わせる作業です。

画像の中で対象物を見つけても、
その位置とロボットの座標が正しく結び付いていなければ、
ロボットは狙った場所へ移動することができません。

【TM Robotのランドマーク】

 

写真は、TM Robotで位置合わせなどに使用される「ランドマーク」です。

 

メーカーによって仕組みや名称は異なりますが、
FANUCのiRVisionにも、これと似たように黒い点が
規則的に並んだ「キャリブレーショングリッド」と呼ばれるものがあります。

FANUCのキャリブレーショングリッドは、
カメラのキャリブレーションやロボットの座標系(フレーム)の設定などに使用されます。

このように、ビジョンシステムでは基準となるマークや
パターンを活用し、カメラで得た情報とロボットの動きを正しく結び付けています。

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★事務局より
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事務局の東出です。

先日、協働ロボットに搭載されたカメラ機能を使い、
ランドマークを認識して位置を合わせる操作を試しました。

さらに今回は、ビジョン機能を活用して、
ロボットがコーヒーマシンの位置を認識し、
抽出ボタンを押して、自動でコーヒーを淹れるプログラムも作成しました。

実際に動かしてみると、
カメラで「見る」、位置を認識する、
その情報をもとにロボットが「動く」という、
ビジョンを活用した一連の流れを体験することができました。

ビジョン技術は、
位置ずれへの対応だけでなく、
検査や仕分けなど、さまざまな工程への活用が期待できます。

一方で、照明や反射、必要な精度、処理時間など、
実際の現場条件に合わせた検討も重要です。

「部品の位置が毎回少しずれる」
「専用治具を減らしたい」
「目視確認の負担を軽くしたい」

このようなお悩みがありましたら、
ぜひお気軽にご相談ください。

また、今回作成した「コーヒーを淹れるロボット」も
事務局でご覧いただけます。

お近くにお越しの際は、ぜひ事務局へ遊びに来てください。
ロボットが淹れたコーヒーをプレゼントします☕

今後の予定

9月15日 講演会・会員交流会 14:00~

アスト津 5階ギャラリーホール
(講師:三重大学 池浦 良淳 教授)

【みえ・ロボット推進ネットワーク 2026年度総会】

日時:2026年10月22日(木)15:00~
会場:アスト津 会議室1

残暑厳しき折、
引き続き体調管理にお気をつけてお過ごしください。

今後とも、
みえ・ロボット推進ネットワークをよろしくお願いいたします。

▼みえロボネット公式サイト
https://mie-robot.net/